カナダ・トロントでの生活を通じて、℉(華氏温度)を目にしたことはありませんか?カナダの報道機関や天気予報では、一般的に℃(摂氏温度)が使われますが、1960年代まで使われていた名残から一部では、℉(華氏)が使われることがあります。
現在は、カナダ国内は、℃(摂氏温度)に表記が統一されているのにも関わらず、アメリカで使われていることもあり、アメリカ製の電化製品などでは、℉(華氏温度)しか表記されていないことも多々あります。
今回は、日本人だと馴染みの薄い「℉(華氏温度)について」、「℃(摂氏温度)と℉(華氏温度)の違い」を紹介したいと思います。
℉(華氏温度)とは!?
℉(華氏)とは、温度目盛のひとつで、真水の凝固点を32度、沸騰点を212度とし、その間を180等分して1度とします。
℉の読み方・英語
℉は、日本語で華氏温度と言われますが、英語では、ディグリー・ファーレンハイト(degree Fahrenheit)と言われます。そのため、日本語でもファーレンハイト度と言われることもあります。
日本語で一般的に使われる温度(℃)は、摂氏温度(セルシウス度)ですが、摂氏やセルシウスは省略されていますので、英語圏(特にアメリカ)で温度を口語で使う場合は、気をつけてくださいね。(※カナダでは、℃が一般的ですので、℃はDegreeだけで通じます。)
カナダでの℉(華氏温度)
カナダでは、1960年代までは、℉(華氏温度)が使われていましたが、メートル法の切り替えの一環として、1960年代後半から1970年代前半にかけて、℃(摂氏温度)が導入されました。
現在では、天気予報や報道機関など、一般的に℃(摂氏温度)が使われています。日常でも℃(摂氏温度)が使われていますが、一部の電化製品などでは、℉(華氏温度)表示の物も残っています。
また、デジタルで表示されるエアコンや携帯電話(天気予報のアプリなど)では、℃(摂氏温度)と℉(華氏温度)の切り替えが可能な物もたくさんあります。
℉(華氏温度)を℃(摂氏温度)の違い
これまでの説明と重複してしまいますが改めて、
- ℉(華氏温度)は、ファーレンハイト度のことで、温度目盛のひとつで、真水の凝固点を32度、沸騰点を212度とし、その間を180等分して1度とした単位
- ℃(摂氏温度)は、セルシウス度のことで、凝固点(氷になる温度点)を0度、沸点(沸騰する温度点)を100度とした単位
ということとなります。
℉(華氏温度)を℃(摂氏温度)の関係
℉と℃の関係式はこちらです。
F=9/5C+32
C=5/9(F-32)
と言われても、日常生活で℉を見た時にとっさに計算をして℃に直せる方は少ないのではないでしょうか?
かなり大まかな計算になってしまいますが、℉から30を引いて2で割る(1/2(℉-30))と計算すると大体の温度(℃)を知ることができます。覚えておくと使える日が来るかもしれませんよ。
℉、℃の早見表
°F | °C | °F | °C | °F | °C |
---|---|---|---|---|---|
−40.0 | −40.0 | 50.0 | 10.0 | 140.0 | 60.0 |
−30.0 | −34.4 | 60.0 | 15.6 | 150.0 | 65.6 |
−22.0 | −30.0 | 68.0 | 20.0 | 158.0 | 70.0 |
−20.0 | −28.9 | 70.0 | 21.1 | 160.0 | 71.1 |
−10.0 | −23.3 | 80.0 | 26.7 | 170.0 | 76.7 |
−4.0 | −20.0 | 86.0 | 30.0 | 176.0 | 80.0 |
0.0 | −17.8 | 90.0 | 32.2 | 180.0 | 82.2 |
10.0 | −12.2 | 100.0 | 37.8 | 190.0 | 87.8 |
14.0 | −10.0 | 104.0 | 40.0 | 194.0 | 90.0 |
20.0 | −6.7 | 110.0 | 43.3 | 200.0 | 93.3 |
30.0 | −1.1 | 120.0 | 48.9 | 210.0 | 98.9 |
32.0 | 0.0 | 122.0 | 50.0 | 212.0 | 100.0 |
40.0 | 4.4 | 130.0 | 54.4 | 220.0 | 104.4 |
50.0 | 10.0 | 140.0 | 60.0 | 230.0 | 110.0 |
温度の基準
〜10℉台(-23.3℃)- 厚い霜が降りる。即座に凍え死ぬ寒さ。
20℉台(-6.7℃~)- 薄い霜が降りる。
30℉台(-1.1℃~)- 寒い。氷点に近い。極寒。
40℉台(4.4℃~)- 寒い。厚い衣服が必要。
50℉台(10℃~)- 涼しい。適度な厚さの衣服で十分。運動には適温。
60℉台(15.6℃~)- 暖かい。薄手の衣服が必要。
70℉台(21.1℃~)- 適度に暑い。夏服が必要。
80℉台(26.7℃~)- 暑いが耐えられる。少なめの衣服。猛烈な暑気。
90℉台(32.2℃~)- とても暑い。過熱に対する予防措置が必要。
100℉台〜(37.8℃~)- 危険なほど暑い。生存には危険な酷暑。
※参考:Wikipedia(華氏)
その他の温度:ケルビン
ケルビンは、℃(摂氏温度)と℉(華氏温度)とは違い、熱力学で使用される温度です。
熱力学温度(絶対温度)の単位で、国際単位系(SI)でも基本単位の1つとして定義されています。
まとめ
いかがでしたか?日本では馴染みのない℉(華氏温度)ですが、カナダ・トロントでは、見かけることがあるかと思います。
必ず必要と言うことはありませんが、あっ!!と思った時にわかるように頭の片隅にでも置いておいてみてくださいね。